上山田戸倉温泉 芸寮協同組合六十三年余の歴史に幕を下ろす

上山田の上山田戸倉温泉芸寮共同組合(昭和33年設立)が解散を発表した。上山田、戸倉の芸妓の組合として六十年余り。前身の団体から含めると100年近い歴史を持つその活動に終止符を打つこととなった。
 最盛期には400人近い組合員数を誇った同組合だが、現在の加入者は20名ほど。実際に活動を行っているのはその半分ほどだという。代表理事の山本榮子さんにお話を伺うと「解散の99%の原因はコロナ。大きな宴会がやれなくなってしまったことが痛かった」と悔しさをにじませた。解散後は個人で仕事を請け負う形になるという。
 現在の上山田戸倉の芸妓の年齢は30代から50代。これまで東京の踊りの先生への指導依頼料は組合で負担していたが「踊りや唄が上手くなるには何十年もかかる。個人では稽古を受けることが難しくなるのでは」と不安を語った。
 芸寮組合については引き続き次号でも特集する。