「千曲川の恵みを取り戻す会」 千曲市・坂城町など3市1町で設立

「千曲川の恵みを取り戻す会」 千曲市・坂城町など3市1町で設立

 千曲川流域の3市1町(東御市、上田市、坂城町、千曲市)は千曲川の環境づくりに取り組むことで水産業や観光産業の振興と地域活性化を目指す「千曲川の恵みを取り戻す会」を発足。1月30日に各自治体の会場をオンラインで結んで設立総会を執り行った。

 千曲川流域はかつてはアユ釣りが盛んに行われていたが、コクチバスなど大型の外来魚の増加により生態系に深刻な影響が出ている。総会には信州大学・中村浩志名誉教授ら研究者も参加。講演を行い、千曲川中流域における自然再生への取り組みを紹介した。会ではすでにコクチバスなど特定外来種の調査を進めていて、産卵床の破壊や稚魚の駆除活動といった環境整備活動の実績が報告された。

 なお「千曲川の恵みを取り戻す会」の会長には発起人の土屋陽一上田市長が選任され、副会長は小川修一千曲市長、花岡利夫東御市長、山村弘坂城町長が務める。また、各市町の議員一名が監事となっている。事務局は上小漁業協同組合と更埴漁業協同組合から、それぞれ事務局長と副事務局長が選出された。

 2月9日には更埴漁業協同組合の水澤憲治組合長らが会の監事の中村眞一千曲市議とともに千曲市長と坂城町長を訪れ面談した。水澤組合長は「3年前の台風災害で川が荒れ、釣り人も減ってしまった」と話す。今回の会の立ち上げによって千曲川に再び多くの人が集まることに期待し「地域の皆さんと一緒に漁業や観光業を盛り上げていきたい」と抱負を語った。

小川修一千曲市長との面談の様子 更埴漁業協同組合・水澤憲治組合長

(右)・中村眞一千曲市議(左)

冬の千曲川 (千曲橋より更級方面を望む)