フォト&エッセイ 自転車のある風景 第二十八回 オーストラリア横断自転車旅行⑰

フォト&エッセイ 自転車のある風景 第二十八回 オーストラリア横断自転車旅行⑰

ナラボー平原を横断する旅行者の国籍

 旅に出る前、オーストラリア人の知り合いに”自転車でオーストラリアを横断するなんて考えるのは、バカな日本人とドイツ人だけだ!”と言われたことがあった。バカな日本人だけだと単に馬鹿にされてる気がするが、そこにドイツ人が加わると、あのベンツやBMWの工業大国と同類なんだと、ちょっとした優越感などを感じたりもした。だが、実際にはドイツ人のサイクリストとは旅で出会う事はなく、かわりに旅で初めて会話をかわした外国人のサイクリストは、ユークラの先で出会ったアメリカ人のカップルだった。

 自分にとって旅の自転車といえば、太目のタイヤで分解も出来る旅用の自転車”ランドナー”か、そうでなければ自分のようにMTBにキャリアを付けた頑丈なものというイメージがあったが、彼らの自転車はタイヤの細いロードバイクだった。当時ロードバイクに乗ったことのなかった自分は”あんな細いフレームとタイヤで大丈夫なの?”と思ったが、今にしてみれば、長距離を走る正しい選択だと頷ける。他にも二人乗りのタンデムで旅している夫婦など、変わった自転車に乗ってるのはアメリカ人が多かったのだが、自転車以外では、一輪車、ローラースケート、ショッピングカートに車椅子等、変な旅人はほとんど日本人だった。やはり”バカな日本人”と言われるのにはそれなりの理由があったのだと、ゆく先々で日本人たちの武勇伝(?)を聞くたびに、深く納得したのだった。

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