“思い出再生の拠点”となる「ひなた工房」 フレックスジャパン 福島県双葉町に進出

 “思い出再生の拠点”となる「ひなた工房」 フレックスジャパン 福島県双葉町に進出

フレックスジャパンは現在原発事故災害からの復興を目指す福島県双葉町に新工場を建設している。同社が手がけてきた思い出の衣料品のリメイク・リフォーム事業の拠点とする構想だ(オープン予定は7月)。

 矢島隆生社長は「特に思い出や思いが入り込むのが身につける衣料品ではないか。そこに新しい命を吹き込むことは出来ないかなということは頭の片隅にあった」と語る。そんな時に町の再生に取り組む福島県双葉町を訪れる機会があり「服を違う形で再生するのならば、これ以上良い町は無い」と進出を考えたという。

 「やりたいのは物の再生ではない。その服の中に沁み込んだ思い出を再生したい」と話す矢島社長。思い出の衣料品のリメイク事業「Re:Stitch(リステッチ)」では亡くなった家族の衣類を別の形に生まれ変わらせることも行う。「それによってお客様の悲しみが癒えると感じた時の社員の喜びは大きい」という言葉には実感が込められていた。双葉町での事業展開に合わせて「生まれ変わる」をテーマにした小説のコンクール「ひなた短編文学賞」も企画するなど、今後の展開が注目される。【「ひなた短編文学賞」の募集要項は第6面】

ひなた工房双葉の完成予想CG

(福島県双葉町)フレックスジャパン

矢島隆生社長