「生萱を知る会」第3回歴史探検ツアー 地域の歴史を知り、次世代に引き継ぐ地元の熱意!
千曲市の生萱の皆さんには「結束力」がある。その伝統と歴史の知見を次の世代に引き継ごうと努力している。快晴の11月8日土曜日、中学の同級生に誘われて「生萱歴史探検ツアー」に参加した。ツアーは今回で3回目。ツアーは午前9時から本誓寺橋の南側にある佐久間象山が生萱の地で大砲を試射した史実を伝える記念碑の前から始まった。
企画した「生萱を知る会」の高野俊彦会長が解説を行い、年配の方から壮年層までおよそ30人、女性も10人ほどが参加して生萱の生の歴史に触れた。
佐久間象山(「しょうざん」が正式な読み方だが、地元では「ぞうざん」と呼んでいる)は江戸時代末期の松代藩士で、朱子学を修めた兵学者。ツアーは試射した場所の山を遠目に見たあと、記念の詩碑がある前で象山の人となりと経歴の解説を聴いた。
象山の幼名は啓之助。松代町の出身。松代藩の兵術役、江戸の儒学者・佐藤一斎に師事したが、自身で塾を開いた。門弟には勝海舟、吉田松陰、坂本龍馬ら幕末の志士が集まった。優秀な参謀であったのだろう。
雨乞い地蔵、庚申の碑を巡り、由緒ある蓮華寺でツアーを終えた。
こうした地元をより知ることができるツアーが千曲市内の各地で行われると良いなと思う。
(本紙特任記者・中澤幸彦)

「生萱歴史探検ツアー」は佐久間象山記念碑前からスタート(千曲市生萱)
(右)象山が試射した大砲の弾(左)箱の裏書
