『村の寺』慈雲山 法輪寺(雨宮)
450年の歴史をまとめた寺誌が完成
天正年間(1573~92)の創建とされる法輪寺の歴史をまとめた「慈雲山・法輪寺誌」が編さんされ、このほど完成となった。編さん委員長を務めたのは雨宮在住の郷土史家・柄木田文明さん。
寺誌の編さんが始まったのは、かつての筆頭檀越であった桑原の関家で所蔵していた古文書(手紙)が法輪寺に寄贈されたこと。そして、寺の本堂にあった漆塗りの古木箱からも古文書が発見されたことから、中澤要良住職が柄木田さんに解読を依頼したのがきっかけだった。ちょうど柄木田さんは東京での生活を終えて地元に戻ってきたというタイミングで「運命的なものを感じた」と振り返る。
柄木田さんは今年10月のお施餓鬼法要で寺の歴史の研究結果についての講演会も開催。「これだけ貴重なものが残っていて、公に出来たのは雨宮の人たちにとっても良かったと思う」と語った。
平成22年に屋根の大改修が行われた慈雲山 法輪寺の本堂
講演を行った柄木田文明さん(左)