ちくま未来俳句
選者 光本苹果（ホトトギス同人）
春泥にけものの滑る爪のあと 遊耳
断捨離も兼ねて今年の更衣 英夫
山肌にアクセントひとつ遅桜 弘之
散る桜なほ楽します花筏 康一
軽やかな帰りの足や春の山 律子
はみだしし餡の草餅もらひます のり子
たんぽぽや散歩の靴の下ろし立て 順子
花杏卒寿の母の薄化粧 紀佐子
桜満つ侍ジャパン待つロビー かほる
花冷えや約束時間とうに過ぎ 奈美江
境内に木鉦の音牡丹寺 房子
うぐいすや屋根に丸石妻籠宿 恵美子
御柱曳きて八十路の木遣歌 厚子
ひと口俳話
「推敲」（すいこう）佳い俳句作りのコツは、いち度詠んだ句を作者の視点から読者の視点に頭を切り替えてみる。語順を替えてみたりして読み手にわかり易く、調べを整えたりする作業、この推敲が肝心です。
俳句で人生に潤いを、お気軽にご投句下さい。■投句先 ちくま未来新聞「俳句係」（屋代西沢書店２階）
