エムケー精工株式会社 千曲市 会員企業紹介vol・②
(一社)ちくま未来戦略研究機構の会員企業を一社ずつ特集していくコーナー。第2回はモビリティ関連機器や生活家電などの製造・販売を手掛ける千曲市雨宮の「エムケー精工株式会社」です。
【1948年創業。金属加工業から始まったモノづくり】
エムケー精工株式会社は、現在の代表取締役社長の祖父である丸山盛永が、1948年に長野市で創業しました。当時は丸山工業有限会社の名前で、瓶の王冠や草履の鼻緒の留金などの小さな金属の加工を行っていました。現在の社名「エムケー精工」のMは丸山から、Kは工業からとったものになります。1952年に「ダイヤポンプ」というサイフォン式の給油ポンプを開発し、当時の灯油利用の追い風もあり全国的なヒット商品に。ダイヤポンプが作ってくれたお客さまとのご縁から、家庭用品やガソリンスタンド向け製品を開発するようになりました。千曲市との関わりは、1962年に粟佐に工場を新設したことに始まり、1975年に現在本社を構える雨宮に工場を移転、1980年から本社を置いています。また、千曲市のふるさと納税の返礼品には当社のホームベーカリーや収納製品などが採用されています。
【エムケー精工のモノづくり】
エムケー精工は開発から製造、販売、メンテナンスまでを一貫して手掛ける完成品メーカーです。東証スタンダード市場に上場しており、千曲市の本社に350人、信濃町と坂城町の工場に250人、全国の拠点に300人の社員がおります。当社の特徴としては、モノづくりの工程だけでなくお客さまの手に製品が渡ってからも当社の社員が対応できるような体制があること。お客さまの声を直接伺い、次の製品開発に活かしていけることが強みです。お客さまの声から開発が始まった製品もたくさんあります。
当社には2つの事業本部があります。1つはモビリティ&サービス事業本部で、業界トップクラスのシェアを持つ門型洗車機をはじめ、自動車の各種整備機器、LED表示機など、モビリティ社会を支える製品を開発しています。2つ目はライフ&サポート事業本部で、ニッチな調理家電や収納庫、農家向けの低温貯蔵庫や米びつ、その他音響機器や食品加工機械、撹拌機などを開発しています。製品はニッチで多岐に渡っていますが、モノづくりの根底にあるのはお客さまに対する想いと技術への情熱。「これが欲しかった!をアイデアで次々に実現する。」をミッションに、お客さまの困りごとの一手先まで解決できる製品を目指しています。例えば門型洗車機は535本のセンサーで車の形を正確に読み取り、ギリギリまでブラシを車体に近づけて素早く車をきれいに洗います。もちつき機は、「もちブレンダー」という、もち米からおもちを作るだけでなく、切りもちにお好みの食材を混ぜて新しいメニューを作れるといった今までになかった新製品も開発しています。
これからも「美・食・住」をキーワードに、グループ全体で事業を展開して、お客さまの生活にいろどり豊かなシーンが広がっていくようなモノづくりを続けてまいります。
【本社工場で生産している製品】
本社工場では、主に低温貯蔵庫、電子レンジ置き台、米びつ、LED表示機、食品加工機など50種類ほどの製品を製造しています。製品の材料となるものは板金です。製品の加工は1枚の板から始まります。型抜きや穴あけ、溶接、塗装などを工場にある設備で行い、組立ては1台ずつ手作業で行っています。実際に使っていただくお客さまのことを想像しながら、丁寧なモノづくりを心がけております。
【誰もが安心して働ける職場づくり】
多様性への取組みとして女性活躍のためのセミナーの実施、中高年齢者に対するセカンドキャリアセミナーの実施や外国人採用なども進めています。一人ひとりのワークライフバランスを踏まえ、柔軟な働き方ができるような労働環境の整備にも力を入れており、例えばキッズ応援金制度として出産の際に贈られるお祝い金や子どもが3歳になるまでとれる育児休業制度、子育てや介護のため短時間勤務できる制度など、国による制度に留まらない施策で社員の生活をサポートしています。
また、健康経営にも力を入れており、2020年から3年続けて健康経営優良法人のホワイト500(健康経営優良法人認定制度で認定された大規模法人のうち上位500社のこと)に選出されています。健康は社員の幸せの基礎となると考えております。健康診断や保健指導、啓発活動などを通じ、安心して生き生きと働くことができる職場を目指しています。
モビリティ&サービス事業本部製品
ライフ&サポート事業本部製品