千曲中央病院創立80周年 記念事業プレイベント 第13回 市民のための健康講座
6月21日、信州の幸あんずホールで千曲中央病院主催の「第13回市民のための健康講座」が開催された。今回は“元気は、最大の防御です”をメインテーマに講演が行われた。千曲中央病院からは救急科の岡田宗一郎医師が「幸せな人生」と題し、もしもの時に備えて自分自身がどのような医療やケアを望むのかを予め家族に伝えておく「人生会議」の必要性を説明した。同じく形成外科の宮澤美昴医師は身体表面の傷や変形などの改善を行う形成外科医療について実例を解説し、同病院での診療内容について紹介した。
特別講演では人気アイドルグループ・TOKIOの元メンバー、山口達也さんが自身が苦しんだアルコール依存症について語った。山口さんは5年前に自らが依存症であることを受け入れ、アルコール専門病院や自助会に助けを求めた。アイドル時代は酒が強いことが誇らしかったが、飲酒でのミスもネタにする“負の成功体験”に陥ってしまったという。さらに自宅で一人飲みをするようになると歯止めが利かなくなり、意識が飛んだまま飲酒を続けていたことを明かした。当時を「完全に心が壊れていた」と表し、自分の事を大切にできていなかったと振り返った。現在も依存症と闘い続けている山口さん。「変えられないのは過去や他人。しかし自分や未来は変えられる」として「駄目なことは失敗することではなく人生を諦めてしまうこと。『完成』ではなく『成長』を目指す」と訴えかけた。来場者からは「実体験を語っていて、とてもリアルで良かった」との声が聞かれた。
山口達也さん

