千曲市と清泉大学 農学部新設に向けて 県へ財政支援要望書を提出

千曲市と清泉大学 農学部新設に向けて 県へ財政支援要望書を提出

阿部知事「前向きに検討したい」県内私立大学では初の農学部

 2027年4月に開学する清泉大学農学部(仮称)について、キャンパス建設地の千曲市が施設整備等に対する財政支援を求め、長野県に要望書を提出した。10月10日、小川市長は清泉大学の深澤光代理事長、田村俊輔学長らとともに長野県庁を訪問。阿部守一知事と面談し、要望内容を説明した。阿部知事は「清泉大学の農学部設置は県として大変望まれる方向性。財政支援については基本的には前向きに検討していきたい」と応じた。

 一方、田村学長はカトリック系の大学では農学系学部の設置は初めてだが、先のフランシスコ教皇が生前、環境破壊への警鐘を鳴らしていたことを説明し「建学の精神であるカトリックを大切にしたい。私たちが農学をやることは技術的なものだけではないもっと精神につながる運動が出来るのでは、地球環境に対しても働きかけが出来るのではないかという大きな思いがある」と述べた。また、千曲市を選んだ理由について「千曲市の働きかけも市民も非常に積極的だった」と説明した。

高校再編問題にも言及

 さらに、阿部知事からは「高校再編の話もあるが、屋代南高校はどうするのかということもこれから検討が進んでいく」と言及があり「小中高や地域の農業者、食品産業の方との連携について我々も一緒に考えなければならない問題だが、千曲市のビジョンを共有したい」との提案があった。小川市長は「もちろん連携は進める。既に県とのチームも作っており継続していきたい」と述べた。

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