新人議員が上位3位を独占
定数20に対し25名が立候補した千曲市議会議員選挙は7月12日投開票が行われた。初当選は7名。当選上位3名は新人が独占した。最年少は26歳で県内の市議会で最も若い議員となった。この結果、市議会議員の平均年齢は60・5歳となり、7歳近く若返った。
新人の躍進が目立つ結果となったが、引退した議員から地盤を継承していない新人候補は苦戦を強いられた。選挙期間前、新型コロナの影響で地域の大規模なイベントや祭りが軒並み中止となり、顔つなぎができなかったのも痛手たったようだ。
各地域の投票率を分析
一方で投票率は55・79%と、参院選と同時選挙たった前回2016年から12%近く、2012年からも3%弱低下している。地域ごとに見ると屋代中学校区が54・76%、埴生中学校区が56・12%なのに対し、川西の更埴西中学校区は63・58%と市内で最も高い。また、戸上中学校区は戸倉地区が54・95%と低かっだのに対して、上山田地区は58・09%と平均を上回った。
ちなみに最高の投票率だった投票所は八幡の郡公民館で73・6%。最も低い旧戸倉庁舎の46.68%とは27ポイント近い開きがある。
あるベテラン議員は投票率低下の要因として、時代の変化やコロナの影響も指摘しつつ、有力議員の引退により、その地域の市政への要望の受け皿になる候補者がいなくなったこともあるのではないかと話す。
投票率向上への働きかけ
全国の統一地方選では投票率の低下傾向が顕著だ。市議会選は昨年45・57%と過去最低を記録した。千曲市は未だ高い水準にあるが、昨年の県議選などは県平均とぼぼ同じ47%台にとどまっている。
昨年結成された市内有志の団体「千曲市を盛り上げる会」ではSNSなどを使った若者向けの投票啓発活動にも取り組んでいる。会長の菊池秀幸さんは「若者が住みたいと思う千曲市になるように、ぜひ選挙も盛り上がってほしい」と語る。私たちの身近な生活に関わる市政。その一層の充実のため、貴重な一票を大切に行使してほしい。