屋代高校天文台 望遠鏡の寄贈から90余年 同窓会が感謝する会を開催

屋代高校本館のシンボルとなっている天文台は、昭和6年(1931)に同校に勤務していた数学教諭の宮下新五郎氏が退職に当たり望遠鏡を寄贈したことが起源となっている。2年後の昭和8年に天文同好会が発足、屋上に新五郎氏が寄贈した五藤光学研究所製の屈折望遠鏡が据え付けられた。天文ドームは新校舎の建設時にも設置され、現在使われている望遠鏡は3代目となる。
寄贈から90年余りが経過したことを記念して屋代高校同窓会は10月11日、新五郎氏の親族を招いて「感謝する会」を催した。天文班の生徒が案内し、本館屋上の天文台で親族が寄贈された望遠鏡と対面。新五郎氏の孫の貞夫さんは3年前に他界したが、妻の之子さんが「実物を見たのは初めて。祖父の想いを継承して頂き嬉しく思います」と謝意を述べた。説明を聞いた曾孫の近藤真知子さんは「大切にして頂いているのがわかり感無量です」と話した。現在屋代高校の天文班は60人。この天文台に憧れて進学してくる生徒もいるという。
天文台で寄贈の望遠鏡と親族の皆さんで記念撮影
