月見堂の前での修理完工式 市内茅葺住宅の講演会も開催

月見堂の前での修理完工式 市内茅葺住宅の講演会も開催

 日本遺産「月の都 千曲」の構成文化財の一つ、長楽寺月見堂の茅葺屋根の葺き替え工事が完了し、3月12日に関係者を招いて修理完工式が執り行われた。今回の吹き替え工事では「月の都 千曲の文化財を育む会」が千曲市クラウドファンディング活用支援制度を利用し、目標金額(300万円)を超える311万5000円の寄付を集めることに成功した。

 完工式で長楽寺の大澤祐仁住職は感謝の言葉を述べ「棚田もさることながら、ここにはお寺もあることも忘れずにお参りしてもらえれば」と話した。

 今回の修理には萱の吹き替えを行った小谷村の小谷屋根のほか、信濃伝統建築研究所、山の瀧澤建設が携わった。式典の後には本堂に移動し、小谷屋根代表の松澤朋典さんが講演を行った。松澤さんによれば今回の葺き替えには1800束(300把)の茅が使われたという。また、市歴史文化財センターの小野紀男さんから市内の茅葺屋根文化財の現状について修理状況や課題の報告がなされた。

長楽寺月見堂修理完工式

小谷屋根・松澤朋典さんによる講演