県道 森篠ノ井線延伸整備 期成同盟の定期総会が開催 新たなネットワーク道路の実現に向けて

県道 森篠ノ井線延伸整備 期成同盟の定期総会が開催 新たなネットワーク道路の実現に向けて

延伸についての要望の概要

 6月3日、県道森篠ノ井線延伸整備促進期成同盟会が千曲市役所で定期総会を開催した。コロナ禍の影響で開催は2年ぶり。総会では事業報告と事業計画など4議案が原案通り決定した。

 現在の森篠ノ井線の区間は森のあんずの里観光会館から篠ノ井橋まで。期成同盟の要望はこれを戸倉・埴生方面に延伸させようというものだ。実現すれば森地区と戸倉上山田地区という千曲市の二大観光拠点が直接つながることになり、 観光客増加が期待される。

これまでの運動の経緯

 宮坂峠へのトンネル新設の要望は森倉科地区から最初に出された。平成13年(2001)に東部地区議員連盟などから提起され、平成21年(2009)4月に森篠ノ井線延伸整備促進期成同盟会が設立。翌22年の総会からは埴生・戸倉の関係区も参加した。

 平成29年(2017)には県から森地区の約800mの区間について拡幅する案が出され、建設事務所による地形測量が行われている。その先の埴生・戸倉方面のルートについてはまだ確定していない(下図の赤色楕円の範囲)。

今後の計画進展に向けて

 このように森篠ノ井線は13年間にわたって運動が続けられてきた。市民の間での認知度は高いとは言い難いが、地域住民の生活環境を向上させ、経済効果が期待されるスケールの大きな構想である。その一方で実現には課題も多い。現時点では宮坂峠を越すためにトンネルを掘削するのか、あるいは現在の林道を整備するのか具体的な計画は決まっていない。いずれにせよ建設費用は巨額なものになるだろう。また、他の道路整備と同様、土地買収にも時間がかかると予想される。しかし、慢性的な渋滞となっている千曲~坂城間の国道18号線にバイパスの存在は防災上の観点からも必要なはず。長期的な視野で計画の進展を見守りたい。