長野セラミックス PFAS除去の新商品を発表

長野セラミックス PFAS除去の新商品を発表

㈱長野セラミックスでは6月12日に会見を行い、分解されにくく、除去も難しいとされるPFAS(有機フッ素化合物)を吸着して濃度を軽減させる「PFAS吸着セラミックス」の開発に成功したと発表した。フライパンのコーティングや半導体などに幅広く使用されてきたPFASは環境汚染につながり、発がん性や免疫力低下といった人体への影響が懸念されている。近年河川や水道水から高濃度のPFASが検出されて問題となっており、来年4月より基準となる数値を超えた場合の改善が法律で義務づけられる。

 同社は3年ほど前からPFASを吸着するセラミックスの開発に着手。製品化は困難を極めたが、研究の結果有機フッ素化合物濃度をゼロに近くすることに成功した。セラミックスによるPFAS除去は国内初とのこと。セラミックスは耐熱性が高いため、従来の活性炭やフィルターでは難しい温水でも使用が可能という利点がある。セラミックスのスティックをタンクに入れて有害物を除去する方式で一般家庭での使用も想定している。今年夏の発売予定で価格は未定。

新商品「PFAS吸着セラミックス」

発表会 佐藤義雄社長(左)

(長野セラミックスショールーム)