高校再編・整備計画 屋代南高校
『発展させる会』が総合技術校化と多部制・単位制の併設を提案
県教育長へ要望書の提出
県による旧第4通学区の再編・整備計画に対して、関係者と千曲市側から新たな働きかけがあった。「屋代南高校を発展させる会」(会長・小川修一千曲市長)は9月15日、長野県庁を訪問し、原山隆一教育長に提案・要望書を提出。屋代南高校の存続を強く求めた。
存続に向けての新たな提案
「未来の子どもたちのために是非この要望を汲んでいただきたい」(赤塩副会長)。当日は小川市長、副会長の赤塩曜子同窓会会長のほか荒井武志県議、竹内正美県議も同行。すでに8月末に地域協議会が県に意見・提案書を提出しており、今回の要望書は「地域協議会の意見に沿った提案」(小川市長)となっている。新たに大きな柱として、屋代南高に新たに情報技術科と福祉科を設け、既存のライフデザイン科と併せ三学科を持つ「総合技術高校」とするという構想を打ち出した。
また、ほかにもう一カ所キャンパスを置く「ツイン・スクール構想」も提案。旧第4通学区のほかの高校との連携を想定し、屋代南の校名変更も差し支えないとしている。さらに、多部制・単位制も併設して、学科横断的な学びが出来る多様性のある学びの場を提供するとPRした。
それらに加えて要望書では、東北信の人口と高校数の比率を指摘。千曲市の人口規模では絶対に高校が2校必要であることを訴える内容となった。
ライフデザイン科の活躍
一層の魅力ある特色が求められる屋代南高校。そんななか近年特に活躍が目覚ましいのがライフデザイン科である。
今年はファッションコース3年生が第20回ファッション甲子園で全国2248チームの中から最終審査大会に進出。見事ゲスト審査員特別賞を受賞した。
フードコースも全日本高校生WASHOKUグランプリで決勝大会に進み、富士見高校で育てたトマトを使い和食料理を考案。審査員特別賞に輝いている。2年生の生徒も現在、全国クッキングコンテストの最終審査に挑んでいるところだ。
いずれの学科も郷土の素材を生かし、地元との連携を果たしてきた。「この特性を残すことはとても大事」と中村真由美校長は語る。この千曲市で多様な学びの場を保障する必要性が、いま問われている。
ファッション甲子園2021受賞作品