特集① 千曲市2026年度当初予算案 過去最大338億円 前年比6.8%増

千曲市2026年度当初予算案 特集① 過去最大338億円 前年比6.8%増

 道路敷設や施設関連の予算目立つ

 千曲市は2月10日、過去最大となる総額338億円の2026年度一般会計の当初予算案を発表した。前年度に比較して6.8%増、21億5000万円増えた。新年度予算案の特徴として、「次世代を育(はぐく)むまちづくり」には、清泉大(長野市)が市内で27年4月に開学する農学部のキャンパス建設への財政支援に8億円を計上、うち4億円は県の補助金が決まっており、市の負担は半分の4億円となる。子育て・教育支援では、国の方針に合わせて小学校の給食費を無償化するために2億1200万円を計上した。

 また、保育所施設整備事業費では令和9年度の新保育園開園に向けて戸倉保育園の改築工事(6億1900万円)と八幡保育園の中規模改修を計画している。

 

 子育て・教育支援のほかに突出しているのは、道路整備などのインフラ事業だ。将来を見据えた道路ネットワークなどの基盤整備として、千曲市の「交通の要衝」としてのメリットを生かし、都市計画道路「一重山線」の一部となる市道一重山2号線、市道打沢新道線の整備などが盛り込まれた。さらに、都市計画道路「千曲線」を国道18号線まで延伸し戸倉体育館などへのアクセス道路として整備する事業に7億8300万円を計上した。この2つの道路事業で計13億5800万円。

 新戸倉体育館の建設には4億6000万円を計上し、民間の資金やノウハウを活用するPFI方式を採用する。28年に県内で開かれる国民スポーツ大会(国スポ)でハンドボールの会場になる予定。

 戸倉上山田の千曲川河川敷にデイキャンプ場やマウンテンバイクコースの整備や、名勝「姨捨の棚田」では公衆トイレや案内看板を備えた展望広場の整備を行う。【※関連記事第8面】

 一方、歳入では、市税が過去最高の86億6000万円。個人市民税が31億4600万円で前年度比7.8%増えた。賃上げが影響したようだ。固定資産税は41億5500万円で、同3.9%増。重機レンタル大手や物流企業などの企業誘致の効果によって固定資産税は伸びている。地方交付税は前年度と同じ80億円を想定している。市の借金となる市債は5年連続の減少となる23億5300万円、令和8年度末の地方債残高は245億6200万円に上る見込み。

 特別会計として、国民健康保険54億円、介護保険は56億円、後期高齢者医療は前年度比13.2%増の12億円で合計122億5600万円を計上した。

 新年度の予算案は2月17日に開会された令和8年度3月定例会で審議される。

 提案説明に立った小川市長は、第3次千曲市総合計画の仕上げとして「千曲市の特性や資源を活かしながら、時代の変化に対応し、市民が愛着と誇りを持てる『住んでよし・訪れてよしのまち』・『千曲市愛があふれる街』をめざす」ことを基本方針に編成したと提案。過去最大の予算規模となった。

 一方、予算案を審議する市議会では通常の常任委員会とは別に、初めて予算特別委員会を設置し3月2日から5日までの4日間集中審議する。

 大型事業がかなり目立つ予算案であるが、毎日の市民の暮らしからの切実な要望等細かな事業への対応はどうなのかなど、真剣な審議を期待したい。

(本紙特任記者・中澤幸彦)

建て替え工事を行う戸倉保育園(昭和51年2月建築)

市道一重山2号線盛土工事現場

新戸倉体育館建設予定地の戸倉体育館グラウンド