「上山田温泉物語」 第21回 戸倉上山田温泉の電話あれこれ

「上山田温泉物語」 第21回 戸倉上山田温泉の電話あれこれ

 上山田温泉では大正11年4月22日上山田温泉開湯記念日に電話の開通式が行われた。上山田の主な電話番号は、1・上山田温泉(株)、2・亀屋本店、5・上山田ホテル、6・有田屋旅館、などであった。

 一方、戸倉の電話は大正12年1月戸倉郵便局で18台の加入で電話交換を始めた。戸倉の主な電話番号は1・大滝、2・松根屋、3・笹屋ホテル湯元、4・戸倉役場などであった。

 当時は磁石式電話機でハンドルを回し交換手を呼び出し、相手の番号を告げると交換手が交換機の対応する場所にプラグを繋いでからレバースイッチを入れ相手のベルを鳴らして呼び出す方法だった。電話交換機は筆者の父が局長を務める上山田温泉郵便局の2階にあったことを記憶している。郵便局内は出入りできなかったが交換機の場所は遊び場だった。交換手の皆さんにも顔なじみとなり、私は町中どの電話機からでも交換手を呼び出し「父に繋いで」というと繋いでもらえた希少な体験をしている。市外通話ははいくつかの交換手のリレーが行われるので一旦受話器を置き繋がるのに5~10分ほどかかった。

 昭和41年頃ダイヤル電話に切り替わり市外局番は02627となり、上山田は5‐1***、戸倉は5‐0***番に変わった。上山田温泉(株)は5‐1001、戸倉町役場は5‐0004となる。

 携帯電話では音声や画像の通信が世界中と瞬時にできるというのはまさに隔世の感そのものである。

(上段)デルビル式磁石式壁掛電話機
 上山田温泉資料館展示品 電話機の右の穴にハンドルを差し込み回す
(下段)41号M型磁石式電話機
 写真は水巻町歴史資料館(福岡県)HPから引用・筆者の記憶にある自宅で使っていたのと同様の型