「上山田温泉物語」 第22回 源泉の掘削

「上山田温泉物語」 第22回 源泉の掘削

 現在、上山田温泉株式会社では事故で利用不能の源泉を廃し隣に新たに源泉を掘る計画をしています。そこにはこんな困難があります。

1 許認可の壁

 長野県からの許可が必要です。2025年3月までは掘る位置から半径3km以内の既存源泉採取権者の同意が必要でした。これが同年4月から半径1km以内に変更になったのですが、新たに近隣源泉に影響を与えないと判断した科学的な根拠を示すことが必須となり、またその採取権者と協議した書類が必要となりました。

2 資金調達の壁

 源泉を掘るためには1㍍当り10万円の経費がかかります。事故のあった既存源泉は6百㍍の深度がありますので6千万円。建屋や配管を含めると1億円ほどの経費になります。

 掘削が成功し費用が確定し初めて融資が可能です。温泉が出る出ない、また何㍍の深さで出るかが不明なので、実行には自己資金を持って当たらなくてはなりません。現在、温泉を新たに掘削することは大変難しく、賭けに等しいと言えます。

 新規業者が源泉掘削を企てても掘削は困難です。

 長野県温泉協会千曲支部では5月14日に塚原弘昭信州大学名誉教授(明徳寺ご住職)に戸倉上山田温泉の湧き出る仕組みについて講演をいただく予定です。市報4月号に聴講の申込要項が発表されます。

(右)大正10年の掘削工事現在はクレーン車を利用します

(左)大ロータリー式掘削ビットロッドを繋ぎ地下に掘り進む