『第一回 ちくま800字文学賞』 大賞は「嘘を八百」田原にかさんに決定
【塚田浩司審査員長より選評】
応募してくださった皆様ありがとうございました。1005作品という想定をはるかに上回る応募数に喜びと共に感謝の気持ちでいっぱいです。全作品を読まさせていただきましたが、どの作品もそれぞれ個性があり1005通りの物語を楽しませていただきました。
選考委員と協議し、大賞佳作を決定いたしました。ここでは大賞作を選評させていただきます。
大賞は田原にかさんの「嘘を八百」を選ばさせていただきました。受賞作は男女の関係性もリアルでしたし、セリフもユニークでした。前半の嘘が伏線になり、ラストのオチに繋がる。そこが良かったですし痺れました。ただ、その伏線が目立たずわかりづらかったことが難点で、その伏線を読み飛ばしてしまうと、オチの意味がわからないだろうなと思いました。しかしそれでも総合的に素晴らしい作品であることに変わりはないですし、審査員全員が高得点をつけたことで大賞とさせていただきました。おめでとうございます。
千曲市とショートショートを盛り上げたいと思い始めたこの企画。第二回も開催したいと思っております。その時は是非千曲市の皆様にも応募していただきたいです。そして、千曲市の文学的価値を高められたら幸いに思います。最後に、応募者の皆様、協賛してくださった企業、店舗様本当にありがとうございました。
受賞作 発表
【審査結果】
大賞(1作品)…「嘘を八百」 田原にか >>>掲載ページへ
佳作(2作品)…「非対面型怪奇モデル」 エビハラ
「縁合い」 なぎさ奈緒
※佳作の2作品は本紙の7月号以降に掲載
応募総数 1005作品
2次選考通過 136作品
3次選考通過 44作品
4次選考通過 20作品
最終選考 9作品(以下の通り)
「非対面型怪奇モデル」 エビハラ /「SNS」 だし◯くん/
「トレードマーク」 田辺ふみ/「友だち」 秋谷 進/
「腹の立つ相手」 蒼山ゆう子/「嘘を八百」 田原にか/
「縁合い」 なぎさ奈緒/「守護霊」蒼山ゆう子/
「タロウは神様になった」 梅頭 カイノ (敬称略)