さらはにズム ちくま論説
▼里山の整備や希少植物の保護など様々な環境保護活動を続けてきた千曲市環境市民会議の解散が4月の定期総会で承認された。同市民会議は「千曲市環境基本計画」の策定に携わった市民委員によって平成18年9月に誕生。しかし、設立から19年を経過し会員の高齢化と減少により活動の維持が困難になったという。
▼一方、市民会議の活動の1つ、沢山川のジャコウアゲハ・ウマノスズクサ保護プロジェクトについては、屋代中学校の生徒が総合的な学習のテーマとして活動に参加することとなった。プロジェクトの堀口強前代表は「活動を引き継いでもらえたら嬉しい」と話す。(詳細は10面)。同中では総合的な学習の時間で地域について学ぶ取り組みを進めており、森将軍塚や一重山の保全を学ぶなど10余りのグループがあるという。他地域でも中学生らの地元の自然や環境への関心の高まりを期待したい。
▼現在の「第二次千曲市環境基本計画」ではその目的を『市民、事業者、市などあらゆる立場の人々が、連携して環境問題の解決にむけて行動する』と定めている。環境市民会議が果たしてきた大きな役割を次世代へ継承するためにも行政と市民が手を携えたより密接な連携が求められる。(W・S)
(写真)沢山川のジャコウアゲハの保護活動に参加する屋代中の生徒達(5月16日撮影)
