さらはにズム ちくま論説 25年9月

さらはにズム ちくま論説

 ▼8月12日、長野県公共交通活性化協議会の長野地域部会は千曲市と須坂市を結ぶバス路線「屋代須坂線」の見直しについて議論を行った。同路線を運行する長電バスの鈴木立彦社長は「減便もしくは撤退をお願いしたい」として県や沿線自治体に協議を要請した。

▼同路線は長野電鉄屋代線の廃止に対する代替バスとして2012年に運行開始。千曲市から松代病院へ通院する高齢者や、屋代南高校と屋代高校の生徒にとっては替えの利かない貴重な交通手段である。しかし昨年、利用者の減少と運転手不足を理由に減便となった。

▼同協議会では路線廃止に係る協議は沿線自治体への事前相談のうえ意見交換を行い、関係者による合意形成を得るとしている。出席者からは「中学生が進路を検討する10月までに代替の移動手段を提示してほしい」との要望が出されたという。今後の進展を注視したい。

▼一方、千曲市では屋代線跡地を自転車通行空間として整備中だ。旧東屋代駅からAコープあんず店までの区間は一昨年供用開始され、県道白石千曲線の倉科踏切までの区間も今年度中に供用開始の予定となっている(雨宮工区は今年度中に着工予定)。完成後は屋代小、屋代中の通学路として利用される。(W・S)

建設中の屋代線跡地・屋代工区

(市道屋代中学校北線・倉科踏切付近)