さらはにズム ちくま論説
▼更埴市、戸倉町、上山田町の1市2町が合併して千曲市になって今年2023年で二十年になる。それを記念して6月9日に八神純子、7月7日に華原朋美のコンサートがそれぞれ市内のあんずホールで開かれる。二人は千曲市とは縁があるのだろうか。予算は1400万円かかる。千曲市出身のアーティストによる『ハートフルコンサート』なら予算は180万円という。▼「知らなかった。いつ決まったの」。こんな声が聞こえてくる。今年3月の市議会定例会文教委員会で市が説明し、決まったという。こうした記念行事は市民が参加した場で議論して決めるのが筋ではないか。市議もそれぞれの地域で説明したのだろうか。こうした市民参加が必要な行事について市や議会は市民に議論してもらう場を設ける責務があるはずだ。より丁寧な説明が必要だった。▼県立屋代南高校の統合問題も何も知らされないうちに、松代高校や更級農業高との統合が固まっている。市は入手した情報は市民にいち早く説明すべきだろう。存続運動に取り組んでこられた方の意見をもっと広く市民に知ってもらう工夫を行政も市民とともに行わねば。「もう決まった」では済まされないのだ。▼千曲市に住む私たちは住民税、固定資産税など様々な税金を払っている。にも関わらずもっと市の取り組んでいる事業に関心を持たないと、いつまでも十分に理解できないままだ。市民一人一人が自分の事としての意識を無くさないでほしい。