さらはにズム ちくま論説 千曲市雨宮 法輪寺

さらはにズム ちくま論説

 千曲市雨宮の法輪寺の晋山式が5月に執りおこなわれる。慈雲山法輪寺は、日蓮宗の寺院。450年の変遷を経て、幾多の危機を乗り越え、常に雨宮村の人々とともに歩み、人々の受難に寄り添ってきた。村の人々は親しみを持って「村のお寺」と呼んでいる。

 晋山式には、地元在住で、長野県文化財保護協会理事の柄木田文明先生編集による「村のお寺の歴史、「慈雲山法輪寺誌」が刊行される。

▼柄木田先生は、最初は法輪寺ではなく雨宮坐日吉神社の歴史を執筆するために法輪寺に関連史料があるかどうか、ご住職に尋ねたことから、法輪寺の内陣の奥の奥からすすけた漆塗りの古木箱を発見、その中には法輪寺の江戸から明治に至る古文書が保管されていたのだ。おかげで法輪寺誌の発刊に漕ぎ着けたのだという。

▼雨宮坐日吉神社の宝蔵庫から発見された古文書などについても先月の26日(土)から5月15日(日)まで森将軍塚古墳館で、雨宮地区の歴史と文化を概観する企画展として紹介されている。

▼先生は数年前に帰郷され、暫くしてから千曲市には未調査や未整理の古文書などの文化的資料が山積していることを知り、早急になんとかしなければと関係団体や千曲市の文化財センターなどとコンタクトして、積極的に協働しているとのこと。

▼一昨年、小川市長の所信表明、新しい将来像「文化伝承創造都市・千曲」実現に明るい兆しが見えてきたようだ。