しなの鉄道 戸倉駅 新年度からエレベーター 設置工事がスタート 千曲市の新年度予算案に計上
以前より住民からの要望が大きかったしなの鉄道戸倉駅のエレベーター設置がいよいよ実現に向けて動き出した。千曲市では令和4年度予算案を3月定例会に上程。高齢者や観光客の利便性を図るため「戸倉駅バリアフリー化事業」として2億2520万円余りを計上する。総事業費の約3億円のうち大部分を負担する形だ。
設置場所は跨線橋の裏側に
しなの鉄道株式会社によると、エレベーターの設置場所は現在の上下線ホームを結ぶ跨線橋の裏側。跨線橋の連絡通路と階段下にそれぞれ乗降口が設けられる。階段下はホームと若干高低差があるため通路も改修して、バリアフリー化される見込み。工事開始は5月の連休明けごろの予定で、来年3月に完了。供用開始は令和5年4月の予定となっている。
これにより千曲市内の4駅(戸倉・千曲・屋代・屋代高校前)と坂城駅がエレベーター化されることとなる。
今年で開業110年の戸倉駅
2019年の台風災害と、2020年以降の新型コロナの影響でしなの鉄道の各駅も乗降人員の減少が続いている。戸倉駅の一日当たり乗降人員は2018年度の2336人から2020年度は1676人に激減した。
一方で、一昨年から導入が始まったSR1系の新車両は9年間かけて順次入れ替えが進み、最終的には46両がSR1系になる計画(現在全59両が運行中)。3月12日からは新ダイヤとなり、土日の運行が一部変更となる予定だ。
戸倉駅は今年開業110周年を迎える。長年にわたり千曲市、坂城町の地域住民にとって欠かすことの出来ない重要な交通機関である。地域活性化のためにもその役割は益々重要さを増している。
上りホーム側のエレベーターまでの通路には屋根が付けられる
エレベーター設置場所はそれぞれ跨線橋階段の裏側