『BRUTUS 特別編集 長野県の大正解』
マガジンハウス刊
『BRUTUS(ブルータス)』は、1980年代から日本のポップカルチャーを牽引してきた代表的な雑誌です。そのブルータスが「長野県の紹介本、ガイドブックを出す!」と聞いて、これは黙っていられないというのが第一印象。実はこのガイドはシリーズ化されていて、今までも福岡や北海道といった地域が、この特別編集版で出版されています。普通のガイドブックとは一味違うという期待をしながら、この本を手に取ってみました。
「正解」と表現された20の内容に分かれ、長野といえば定番の「蕎麦」はもちろん、話題の「サウナ」について紹介されていることにブルータス感が感じられます。お宿に関してもいくつかの掲載がありますが、アウトドアや文化遺産といったテーマ別で紹介。またお取り寄せ図鑑も掲載され、分類された13ジャンルは県民であれば納得です。中でも私的には「おやき」と「シャルキュトリ(肉加工品)」は思わずニヤリとするところ。「ビール」や「シードル」などのお酒と合わせて、ついつい一緒にお取り寄せしたくなる構成に罠を感じます。
全県を網羅した内容のため少し残念なことですが、千曲市の記述はほとんどありません。ですが、長野県人でも知らなかった長野県の情報が満載のガイドブックとなっています。この本を片手に、長野県の魅力再発見の旅に出て見るのはいかがでしょうか?(文:田中一樹)
価格900 円(+税) 屋代西沢書店ほか県内書店で発売中。