ちくま未来俳句 選者 光本苹果(ホトトギス同人)
ゴルフ場雪中四友を愛でつ打つ 進
木洩れ日にかたくりの花見え隠れ 英夫
荒療治株分けの鉢五つなり 弘之
時はまだ南風読むコハクチョウ 康一
花の咲く咲かぬと農家てんてこまひ のり子
森将軍塚
葺石の隙間を埋める仏の座 遊耳
春きざすコーヒー溢る二階の間 重昭
啓蟄や回転ドアの外は晴れ 秀貴
?梅を優しく包む日差しかな 紀佐子
かみ合わぬ父母の会話や春炬燵 律子
義父の忌や庭の黄梅咲き始む 美智子
春ショ―ル薄紅つけて待ち合せ 奈美恵
三つ星のホテルのランチ春ショ―ル 恵美子
山茱萸の花の見頃の足湯かな かほる
ひと口俳話 「自分しかできない句」
誰しも他人に真似のできない句を作りたいと思うものですが、よほど才能に恵まれなければ作れません。しかし平凡でも良いから、自分の日常の人生の真実を自分の納得した言葉で詠えばそれは紛れもなく自分しかできない句となるでしょう。
〈お詫びと訂正〉三月の句で一字脱字がありました。
(正)山頂の光る鉄塔日脚伸ぶ 美恵子
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