ちくま未来俳句 選者 光本苹果 （ホトトギス同人）
当て上手かつ逃げ上手雪遊び 律子
ネパールの村々飾る迎春花 のり子
田の畝のひばり見上ぐる春浅し 遊耳
雪解風マレット競ふ河川敷 英夫
咲く花はまだ雪の下節分草 弘之
亡き友の声なき声を雪に聴く 康一
精いっぱい咲いて空家の寒椿 恵美子
七人が今は二人の春炬燵 久恵
立春の青空に干す夫のシヤツ 晴子
誰も来ぬはずの正月猫の客 秀貴
年始気張る筆字の点袋 紀佐子
輪になって祖母が読み手の歌カルタ 順子
立春のひそかな吐息雑木山 有美子
ひと口俳話
俳句は季題（季語）の詩である。俳句のために歳時記があり、俳句の題材となる季題が収録されている。
俳句というものはこの季題を最もよく活用する詩であり、季題が生かされていない句は単なる三行詩といえる。
俳句で人生に潤いを、お気軽にご投句下さい。
■投句先 ちくま未来新聞「俳句係」（屋代西沢書店２階）
