一重山みらい会議 講演会「一重山と千曲川」

一重山みらい会議 講演会「一重山と千曲川」

 2月16日、千曲市市民交流センター「てとて」で一重山みらい会議記念講演「一重山と千曲川」が開催された。信州大学名誉教授で真言宗智山派・明徳寺(羽尾)住職の塚原弘昭さんが講師を務めた。地震学が専門の塚原さんは初めに弘化4年(1847)に発生した善光寺地震を引き起こした震源断層について解説。東西から圧力を受けるこの長野盆地西縁断層はおよそ50万年前から活動を始め、約1000年に1回1~3mのずれが生じるとされる。それにより「断層西側は隆起して山に、東側は沈み込み千曲川の土砂が流れ込んで埋まってしまう。やがてその砂が平らになり、善光寺平が形成されてきた」と説明した。

 また、一重山は約600万年前の海底火山の爆発によって誕生、それが陸地となり、長い年月を経て削られながら今の位置になったという。活断層のずれにより善光寺地震が発生すると、そのたびに一重山は沈下しており、地上に残った山頂部分が現在の姿だと説明した。講演会では、来場者との質疑応答も交わした。

 講演会の前には一重山みらい会議の2024年度活動報告も行われ、来年度の事業計画などを討議。現在制作進行中の漫画「屋代秀正(仮)」も紹介された。

講演会「一重山と千曲川」

講師の塚原弘昭さん

(2月16日)