今月のちくま百景
長楽寺 御本尊御開帳(姨捨)
姨捨長楽寺の御開帳は古くは姨岩の前に建てられた草堂から始まり、元禄年間に武水別神社別当の神宮寺常栄が建立したと伝えられる。本尊の聖観世音菩薩立像は善導大師の作とされ、像の高さ一尺三寸の秘仏である。
姨捨は古くから月見の地として俳人、歌人の憧れの地で、境内には松尾芭蕉の面影塚や、加舎白雄、宮本虎杖、高濱虚子をはじめとする多くの石文が立てられている。 令和2年6月には姨捨を中心とする千曲市の文化遺産、合計29か所が日本遺産の認定を受けた。御開帳の年にあたる今年4月9日に回向柱が立てられ、大沢祐仁師によって秘仏御本尊御開帳の開闢法要が厳粛に執り行われた。