屋代地区大規模開発
6月14日から16日にかけ千曲市6月議会の一般質問が行われた。屋代地区開発計画についての質問では、市道一重山2号線が議題に上った。議員からは4車線化に関する前市長の発言への追及や、計画自体の停止を求める厳しい声も聞かれた。
動き始めた一重山2号線
千曲市の東西を結ぶ連携軸と位置付けられる一重山線。そのうち、屋代地区の開発予定地内を通る区間の2号線は現在路線測量に入っており、年明けからは用地測量を始める予定。来年度以降用地補償、埋蔵文化財調査、道路工事に着手というスケジュールになっている。
だが、一部の議員からは建設による効果を疑問視する声が上がり「上山田の道を広げるとか、もっと必要性の高い道を造ってほしい」との意見も出た。
なお、上信越道のスマートーCについては整備費の縮減が思うように進まなかったことから今年度の準備段階調査への移行は難しい状況とのこと。計画の実現性は未だ不透明なままだ。
南側区間の開通は未定
一重山線の県立歴史館横から一重山トンネル予定地にかけてのエリアはかつて新幹線新駅誘致の際、駅建設候補地の一つとされていた場所でもある。新幹線新駅の断念に続き、大型ショッピングモールの誘致も方向転換となったなかでの一重山線建設着手。小川市長は「全線整備が必要」としているが、建設部ではまちづくり方針や土地利用の方向を踏まえ、中長期的に整備を進めていくとしている。どのような都市計画道路とすれば本当に千曲市の将来ビジョンに合致するのか、慎重に議論が重ねられるべきだろう。
屋代地区の開発に関しては事業主体である地権者による「屋代地区土地区画整理組合設立準備会」 (事務局子曲市)が新たなまちづくり構想案の策定作業を進めている。市側にはその構想案と都市計画策定とのすり合わせも含め、今後も市民へのきめ細かい情報開示を求めたい。