文化施設の維持と活用 特集③ 上山田文化会館 Vol.2

文化施設の維持と活用 特集③ 上山田文化会館 Vol.2

 開館から45年が経過し、上山田文化会館の設備は老朽化が進んでいる。昨年、上山田文化団体連合会や戸倉上山田温泉旅館組合連合会などが小川市長に会館の改修と存続に関する要望書を提出。12月には市議会議員らを伴い現場の視察に赴いた。

 1階大ホールのステージには舞台装置の「セリ」が設けられていたが、モーターの故障で数年来封鎖されたままになっている。床面はいびつでささくれ立ち、釘も飛び出していて危険な状態だ。2階席に上がると階段や通路のカーペットはボロボロの状態で、かなり傷みが激しい。壁紙も複数個所ではがれかけているのが認められる。

 さらに深刻なのが空調機器の問題。館内の冷暖房を担うガスヒートポンプ(GHP)は6基あるうちの4基が故障中で、楽屋や和室など複数の部屋で空調が使えなくなっている。昨年からエアコンの新設工事も進めているが、代用で石油ファンヒーターを使っている楽屋では「演者の衣装などに引火する恐れがあり、防災上もよくない」と、文化団体連合会顧問・金子好典さんは危惧している。また、市民が利用する図書室がある1階ロビーは未だ空調が使えないまま。そのため夏は非常に暑く、冬は底冷えがするため、本の閲覧にも支障が出ているという。

 昨年12月議会の一般質問では複数の地元市議から上山田文化会館の改修について質問が出された。担当部局からは来年度に予算を付け、空調が使えない状態の部屋も順次エアコンを設置する旨が説明された。現在千曲市では市の公共施設総合管理計画に基づき文化施設のあり方の検討を進めている。文化・芸術の拠点であり市内最大の文化施設の一層の活用のために必要不可欠な投資についてはぜひ慎重に判断してほしい。

(取材と文・白石茂樹)

市長への陳情に訪れた各団体代表ら
6基中4基が故障しているガスヒートポンプ(GHP)