新連載「文化伝承創造都市・千曲」をめざして 郷土再発見・日本遺産の旅 スタート

新連載「文化伝承創造都市・千曲」をめざして 郷土再発見・日本遺産の旅 スタート

 千曲市アートまちかど郷土ゆかりの作家展『月の都千曲』最終章 ツアー

 市内屋代にある市の文化施設・千曲市アートまちかどでは、6月25日から8月14日までの間「郷土ゆかりの作家展~『月の都 千曲』最終章~」と称した企画展を開催している。

 昨年3月に文化庁から認定された日本遺産「月の都 千曲」をアートで巡るもので、令和2年10月から《月の情景》《祭・寺院・神社》《月見地の今》の3つの章で企画されてきたシリーズの最終章とのことだ。

 千曲市がめざす文化伝承創造都市としての一環を紹介する価値あるアートイベントだ。

 一方、ちくま未来戦略研究機構では、古より豊かな文化に支えられた郷土の歴史を学び、これを誇りとするため『ふるさと学習事業』を展開。本年秋には、楽知会の皆さんによって収集していただいた地域の文化や歴史などのデータから、第1回の「ちくま検定」を来たる11月13日に計画しているが、この企画展も重要な検定学習の機会の一つとなるものだ。

 このため、今回の企画展で千曲市の宝物を楽しく知っていただく「郷土再発見・マイクロツーリズム」を信州千曲観光局と共同で企画。千曲市名誉市民・倉島重友画伯の「豊穣の棚田」という大作も特別に展示される貴重な機会を多くの市民に提供するとともに、意外と知らないご近所や地域のことを知るいわば市民遠足ツアーだ。

 行程は、信州観光バス㈱のボンネットバスに乗って、市内屋代のアート千曲に行き、布谷学芸員の解説で月見の地をアートで実感していただく内容。またこの機会にしか観れない特別展示作品も鑑賞する。

 鑑賞後は、現代アートで活躍の市内屋代在住の越ちひろさんの作品が飾られている料理店・柏屋の大広間で、第15回坊っちゃん文学賞・ショートショート部門大賞に輝いた店主・塚田浩司さんの料理を堪能。

 その後、日本遺産ストーリーの舞台である姨捨の地を訪問、月見の地を体感していただき、旅のクローズは元禄2年(1689)創業の千曲市八幡の蔵元「長野銘醸」へと向かう。正に郷土の自慢を訪ねる旅だ。

倉島重友画伯作「豊穣の棚田」