珍しい年越大祓えの輪くぐりがあると聞き、戸倉の水上布奈山神社を訪ねてきた。
この神社は江戸初期に北国街道下戸倉宿が設けられたのに伴い、諏訪大社から建御名方(タケミナカタ)神を勧請し、諏訪社として創建された。 寛政期に建立された本殿は、大隅流棟梁、紫宮長左衛門の手によるもので、見事な彫刻が随所に施され、国の重要文化財に指定されている。
境内稲荷社の前には、下戸倉宿に働く飯盛女五十二名と、旅籠屋主人が奉納した燈籠が対を成してお0、往時の繁栄を偲ばせるもので、千曲市の指定有形文化財に指定されている。茅 (ちがや)の無いこの時期、輪くぐりの輪は、自在社近くの杉林から刈り取られた杉の葉で作られ、太鼓橋の前に建てられる。そして清めの神事の後、正月三箇日まで、参拝者に供されることとなる。
一昨年の台風、昨年来のコロナと、世の中には人智の及ばぬ事が数多い。時には心静かに神前に頭を垂れ、世の中の安寧や家族の健康を祈るような余裕が欲しいものである。(お参りの際には、お賽銭をお忘れなきように!)
【住所】千曲市戸倉1990
戸倉小学校横