特集① この3月に文科省に認可申請 農学部長はじめ14人教員体制 清泉大学農学部
来年4月に開学する清泉大学(長野市)農学部の校舎建設工事が1月に入り、本格化している。開学すれば県内の私立大学で唯一の農学部となる。建設予定地の周囲は白いフェンスに囲まれて、重機が連日稼働して整地作業に取り組んでいる。施工は北野建設グループが受注した。工期は1月から12月までの予定。
昨年4月に校名変更し、完全共学化した清泉大学(旧清泉女学院大学)は、今年3月に文部科学省に農学部アグリデザイン学科についての学部長をはじめ14人の教員体制、履修科目などの認可申請をする。農学部の入学定員は85人。アグリデザイン学科内に「農・地域共創」「食品・発酵」の2コースを設ける。清泉大によると、オリジナル科目の「信州アグリデザイン学Ⅰ・Ⅱ」を必修科目に設定。2年生対象のⅠは経営者や研究開発・マーケティング担当者らにゲスト講師を依頼する。3年生対象のⅡは現地でのフィールドワークを取り入れた演習とする予定だ。審査が済めば、8月には認可される見通しだ。
今年12月に完成予定の新校舎には、ワイン製造ができる施設なども建設して、地元企業の経営者などによる座学や市民講座を設ける。地域に開かれたキャンパスを目標にしている。

すでに「清泉大農学部設置協議会」(仮称)が一昨年12月20日に第1回の会合が開催された。同大経営企画室によると、この協議会は、大学・高専機能強化支援事業の要件であり、設置・開催が必要とされているという。設置にあたり同大同窓会といった関係者の組織「親泉会」の主要な方々に協議会メンバーの人選を進めてきた。
これまで公式的には2回ほど開かれた。原則非公開だが、2回目はメディアに一部公開された。千曲市からは、ちくま未来戦略研究機構が推挙した地産の野菜を漬物に使っている「木の花屋」(宮城商店)、お醤油豆が売れている「高村商店」。清酒「姨捨正宗」で知られる「長野銘醸」の3社が参加している。キッコーマン子会社のマンズワインは、協議会には参加しなかったものの、農学部開設後は、勝沼や小諸のワイナリーの見学、短期の職業体験等での協力は可能性があるという。
今後、この協議会は今後より協力体制を整えていくようだ。千曲市はこうした協議会と連携するとともに、昨年策定した支援策をより強力に進めて具体化していく必要があろう。屋代南高校との農学部との連携、市内の小中学校との食育との連携など教育委員会をはじめ、市としては県と同額の4億円の補助金の拠出、旧更埴庁舎跡地を無償提供して資産管理する財務など各部に横断的にわたるため、清泉大と短期ではなく中長期的に連携していくべきだろう。市長のリーダーシップとともに「とりまとめ役」の総合政策課はアイデアを出して実現する役割も負っているといえるだろう。
(本紙特任記者 中澤幸彦)

本格的に始まった清泉大農学部の新校舎建設
