生萱花火

生萱花火

明治33年(1900)、雨宮小学校の開校の際に生萱村の蘭方医・高野一道が依頼を受け、3発の花火を打ち上げた。当日は近隣や遠方からおよそ5万人が詰めかけ、打ち上げを見守ったという(「生萱ぶらり歴史さんぽ」編纂・生萱を知る会より)。一道は日本で一番早く2尺玉の花火の打ち上げに成功した人物と言われ、生萱の埴科縣神社には遺徳を讃える銅像が建立されている。

 生萱地区ではいまも例年お盆の時期に花火の打ち上げが催されており、今年も8月15日、生萱花火打ち上げ実行委員会と、協賛する多くの方々によって「疫病退散」を祈念する花火が打ち上げられた。今年のキャッチコピーは〝一瞬の輝きが上を向く時間をくれる〟。朝まで降り続いた大雨も上がり、皆の願いを込めた花火が青田の上に大輪の花を咲かせた。