産業団地の建設進む 雨宮地区(大和ハウス工業・新光電気工業)と八幡地区(アクティオ)
雨宮・新光電気工業の工事も開始
東京ドーム3個分の敷地面積(約14.4ha)の雨宮産業団地は、4月に大和ハウス工業が着工したのに続き、5月末に地鎮祭を執り行った新光電気工業の建設も6月からスタート。急ピッチで工事が進められている。団地の東側を流れる沢山川に近い大和ハウス工業(本社・大阪)の物流倉庫「DPL長野千曲」は長野県内最大級のオーダーメイド型の物流倉庫。竣工は来年4月の予定で最大4テナントが入居する。
新光電気工業の新工場は団地内で最大の面積を占める2号地に建設中。敷地面積は5.1haで、高さ35mの鉄筋造地上6階建ての製造棟と2階建ての施設棟が来年11月末に竣工予定。現在は隣の大和ハウス工業の工事と合わせて複数の大型クレーンが稼働し、市内ではあまり見られない壮観な光景が広がっている。沢山川の堤防から見学する住民もいるようだ。
八幡・ちくまテクノパーク
一方の千曲川西岸では八幡地区で産業団地「ちくまテクノパーク」の造成が進む。事業者は東京・日本橋に本社を置く建設機械レンタルのアクティオ。敷地面積は約9.6ha(東京ドーム2個分)。昨年10月から本格的に工事が始まり、 盛土用の土砂は国土交通省による事業で中野市の千曲川流域から掘削したものを搬入して使用。同時に若宮用水を兎沢川に導く水路改修も行われている。
7月には敷地西側に大きな調整池が完成した。この調整池は台風やゲリラ豪雨の際、工場内に降った雨水が一気に兎沢川に流れ込まないよう一時的に雨水をためる働きを果たす。通常はアクティオの建設機械のトレーニング場として使用される予定だという。
なお、ちくまテクノパークの工事期間は令和6年までとなっている。
物流拠点としての千曲市
千曲市では長年懸案となっていた屋代地区の大規模開発も令和8年ごろをめどに始動予定。31haもの大規模開発となる一大プロジェクトである。
また、 粟佐には通販大手アマゾンジャパンが配送拠点のデリバリーステーションを薬局跡地に新設。9月から営業を開始した。同社は年内に国内で45カ所以上の配送拠点を稼働させる計画で「千曲デリバリーステーション」は塩尻市の同施設とともに県内初のものだという。千曲市の物流の要衝としての存在感が高まりつつある。
ちくまテクノパーク
アクティオ建設現場(八幡)