稲玉徳兵衛の再発見展 心光寺で開催

稲玉徳兵衛の再発見展 心光寺で開催

江戸時代末期、私財を投じて現在の坂城町平沢地区を開墾した村役人・稲玉徳兵衛(1822‐1872)の功績を紹介する展示会が、徳兵衛の墓所がある横町の心光寺で9月12日と13日に行われた。初日には坂城小学校の4年生が郷土学習で訪れ、紙芝居で徳兵衛の生涯を学んだ。この紙芝居は17年前に当時の5年生が制作したもので、児童らは徳兵衛が開墾した土地の面積が坂城小の校庭303個分に相当する218haもあると知り、興味深く話に聞き入っていた。その後、児童らは文化財センターの学芸員や伝承会のメンバーから展示された古文書などの内容を説明された。

 徳兵衛が佐久間象山から贈られた書などゆかりの品々は、現在所在がわからないものも多いという。心光寺住職で稲玉徳兵衛翁頌徳伝承会の事務局を務める塚本誠一さんは「今回の展示が徳兵衛が広く知られる第一歩になってくれたら」と話している。

稲玉徳兵衛に関する古文書の説明を聞く坂城小学校の児童

稲玉徳兵衛の人形と墓所