3年ぶりに復活 千曲川納涼煙火大会 畑山実行委員長にインタビュー
千曲川の夏の風物詩が帰ってくる。新型コロナ感染拡大の影響で2年間休止していた戸倉の「千曲川納涼煙火大会」が8月7日に開催されることが決定した。来場者は6万人を数える千曲市で最大級の催し。長年実行委員長を務める畑山昌也さんに大会復活に向けての抱負をお聞きした。
戸倉温泉の花火大会の歴史は古く、かつては同時に行っていた灯籠流しが日露戦争の戦没者の追悼の意を込めたものだったとも言われているという。太平洋戦争中や今般のコロナ禍を除き毎年旧暦の七夕の8月7日に開催されてきた。今年は第91回の大会となる。
今回も打ち上げ数は例年と同じ約1000発。五号から十号までの花火が百数十の演目に沿って打ち上げられる様は圧巻だ。その大きな特色は大迫力の音響。打ち上げ会場の万葉橋と大正橋の間の河川敷は周囲に山が迫り、音が反響する地形となっている。そのため、他では味わえない大迫力の爆音を体感することが出来る。また、花火との距離が非常に近いため、河川敷に寝そべって見上げるのが絶景だという。
畑山さんは20代の頃から実行委員会に加わり、かれこれ30年。実行委員長は5年目となる。実行委員会の主要メンバーは少人数で畑山さんは企画から協賛金集め、会計まで一人で何役もこなしているそうだ。これまで大会は戸倉温泉区の人たちで運営してきたが、高齢化が進み年々人数も減少してきているのが現状。「このまま有志でやり続けるのは限界がある」と畑山さんは感じている。一大イベントとして継続していくためにも、意志のある人たちが外部から運営スタッフで参加してもらって構わないとの考えだ。「戸倉だけでなく『千曲市の花火』になっていければ」と夢は膨らむ。
三年ぶりの鮮やかな光と音響の宴。千曲川の夜空に轟く煙火の爆音は、きっと「アフターコロナ」への祝砲となるに違いない。
会場は山に囲まれ大迫力の音響を楽しめる地形
【日時】8月7日(日)午後7時半~9時。
【場所】戸倉上山田温泉 千曲川河川敷
公共施設を中心とした無料駐車場800台のほかに有料駐車場(1000円)300台を準備。感染症対策で今年は有料席は設置しない。
写真提供:信州千曲観光局