坂本龍太朗さんが一時帰国 坂城町と千曲市で講演会を実施

ポーランド日本人学校の坂本龍太朗さん(千曲市出身)が一時帰国し、2月に坂城町役場と千曲市役所を表敬訪問した。ロシアのウクライナ侵攻後、難民の支援を続けている坂本さんは、帰国中に県内外で小中学生や一般向けに20件もの講演を実施。現在のポーランドでの支援状況やウクライナの現状を伝え、これまでの援助への謝意とともに支援の継続を訴えた。【第2面に関連記事】
坂本龍太朗さん(坂城町役場)
坂本龍太朗さん講演会(坂城町)村上小学校 ポーランドと日本の関係
坂本龍太朗さんは2月14日、村上小学校の5年生に講話。ツェレスティヌフ郡がフレンドシップ協定を締結するなど坂城町と縁の深いポーランドについて紹介した。坂本さんは国歌「君が代」の編曲をしたのがポーランド生まれの音楽家だということや、長野県出身の軍人・福島安正がポーランド独立に関わったことなど両国の関わりの歴史を説明した。また、町にホームステイしてきたポーランドの子どもたちとの交流や、ポーランド国内での日本文化の広がりをスライドなどを使い児童らに伝えた。講演会の模様は坂城小と南条小にもネットで同時中継された。

和太鼓の演奏も披露(村上小学校)
坂本龍太朗さん講演会(千曲市)屋代中学校 ウクライナ戦争を語る

屋代中学校では全校生徒に現在のウクライナの戦争の状況について語った。坂本さんがウクライナの学校に飛来したロシア軍のミサイルの破片を生徒に触れさせ「もしいまこの学校にミサイルが飛んで来たらどうなるか。皆んなが毎日勉強が出来ることは決して当たり前のことではない」と話した。また、昨年千曲市を訪問したウクライナ避難民の四姉妹の様子にも触れ、電気も一日数時間しか使えず厳しい冬を過ごしていることを伝えた。「一番の敵はロシアでも冬の寒さでもなく『無関心』」として、日本からウクライナへ思いを寄せてほしいと訴えた。
母校で講演する坂本さん
(屋代中学校)
※坂本さんは2月21日には東小学校でも講演を行った