薊 あざみ コラム 漢字と花

薊 あざみ コラム 漢字と花

薊の語源は、美しい花に引き寄せられ、摘もうとすると葉の棘に刺される。痛い目に会う即ち「あざむく」からきているという説。夜の歓楽街の話ではありません。

 花の形が化粧する時の眉刷毛に似ている為、別名「眉はき」・「眉つくり」とも言います。

 昭和二十六年NHKラジオ歌謡で、横井弘作詞、八洲秀章作曲「あざみの歌」が流れました。

 山には山の愁いあり

 海には海の悲しみや

 まして心の花園に

 咲きしあざみの 花ならば

甘酸ぱい青春の香りが漂う歌で、伊藤久男が歌い好評を博し今もなお歌い継がれています。

 当時横井弘が下諏訪に宿泊し、霧ヶ峰の八島湿原の風景を基に描いたことから、下諏訪町の町歌になっていると聞いた記憶があります。

 十五世紀にジェイムズ三世により、薊は蘇格蘭の国花に制定。国花の由来については諸説あるようですが、蘇格蘭と丁抹のヴァイキング同士の縄張り争い、あるいは一二六三年諾威のハーコン四世が蘇格蘭征服を企て、大艦隊を派遣した時の戦とも伝えられている。

 敵側が夜襲のため裸足で忍び寄った時、偶々敵兵が薊を踏みつけあまりの痛さに悲鳴をあげてしまった。蘇格蘭側が奇襲に気づき敵を撃退、国家の危機を救った救国の花・守護神という伝説に由来します。蘇格蘭のカシミアは最高級品で、身に付けた時の膚触りの良さは世界の人々を魅了しています。この風合いを出すため薊の実が使用されている。

 薊の実を起毛機に敷きつめ、その上を生地が通り棘が優しく引っ?くことにより、流れるような起毛感と淑やかな風合いが生まれるようです。

外貨獲得にも貢献している薊、国花としているのも頷ける話ですね。

(山田信彰)