4年ぶりに復活 稲荷山祇園祭り  五穀豊穣と繁栄を祈願

4年ぶりに復活 稲荷山祇園祭り

気温が35度近くまで上がった炎天下の「猛暑」の7月16日の昼過ぎ。まばゆく輝いて新たに作られた神輿は約30人の担ぎ手衆によってひかれて稲荷山の町を練り歩いた。練りは町の世話役をはじめ担ぎ手をいれて総勢70人が連った。稲荷山祇園祭りは、三日目にして最高潮を迎えた。

 千曲市の稲荷山祇園祭は、江戸時代の享保18年(1733)から約290年の歴史を誇る伝統ある夏祭り。今年は新型コロナウイルスの感染拡大も一応収束したことで、この7月に本格的に「復活」した。疫病退散を祈願して京都の祇園社を勧請したことが始まり。五穀豊穣と繁栄を祈願する。

 現在の稲荷山祇園祭は5町(上八日町、本八日町、中町、荒町、治田町)の順序で当番町として祭りを仕切る。今年は荒町が当番だった。

 今年も6月に愛知県・津島本社へ感謝と祇園祭執行の報告に代参参拝を行なうことから始まり、7月1日に稲荷山境界に竹を立てシメを張る。この7月の第2金曜日の14日に治田神社で天王下ろしする。朝5時、神社境内を掃除して神輿を当番町お仮屋まで担ぎ、16日の正午より全町を練り歩き、その後当番町内を練った。渡御した後は、担いで天王上げで神社境内に神輿を納めた。稲荷山祇園祭は、稲荷山勇獅子、各町の子供神輿、小学校鼓笛隊、中学校吹奏楽、千曲さざなみ太鼓が夏祭りを盛り上げた。祇園祭は7月31日の茅の輪くぐりの行事で幕を閉じる。

稲荷山祇園祭りで神輿を担ぐ荒町の衆

=7月16日午後2時半ころ、千曲市稲荷山で