アーグネス・フスさん 茶陶展で大賞受賞り

アーグネス・フスさん 茶陶展で大賞受賞り

 ハンガリー出身で上山田在住の陶芸家アーグネス・フスさんが第15回現代茶陶展で大賞を受賞。小川市長を表敬訪問した。日本有数の焼物の街として知られる岐阜県土岐市。茶人・古田織部ゆかりの地で開かれる現代茶陶展の最高賞・TOKI織部大賞に輝いたのは水差し「波紋」。直径45㎝の作品でアーグネスさんが「宇宙とのコミュニケーション」と位置付ける波紋の造形がかたどられている。「“渦巻き”は私の作品作りのマトリックス(基盤)」と語るアーグネスさん。波の紋様を何層にも重ねて表現された小宇宙。オランダの工房での制作時に編み出したこの技法は、彼女の作品作りでのモチーフとなってきた。

 同賞に外国出身者が選ばれるのは初の快挙。過去にも優秀賞、奨励賞を複数受賞していたが、念願の大賞受賞に「こんな光栄なことはない」とアーグネスさんは喜びを語った。

 焼き物の魅力について「言葉が通じなくても十分理解できる」というアーグネスさん。「手作りの焼き物をさらに身近に広げる活動をしていきたい」と話した。

アーグネス・フスさん(7月3日・千曲市役所)

TOKI織部大賞「波紋」『第15回現代茶陶展』8月5日から13日 会場:セラトピア土岐(岐阜県土岐市)