未来の千曲市のまちづくり 中心市街地活性化基本計画③
平成29年3月に策定された千曲市中心市街地活性化基本計画が、この3月をもって計画期間が終了する。
市及び市中心市街地活性化推進協議会での検討だと、終了後の計画については「新たな計画策定はしない。既存の計画はいったん整理し、実現可能なものから地域ごとのまちづくり計画の中に取り込んでいく」との考えのようだ。
例えば、屋代駅周辺都市機能の整備等のハード事業については、事業着手の見通しが立たないことから計画は白紙。
戸倉上山田地区のスポーツエリアの施設連携整備については、千曲市総合運動公園構想の中で検討するなど、既存の行政計画の中に整理していくとのこと。
また、これまでの計画は市経済部産業振興課が主管となって進めてきたが、これからは広範なまちづくりの視点で展開するため、全庁的な取り組み体制や市民協働での展開を進めていきたいとの意向だ。
具体的な事業計画では、例えば昨年来から屋代地区のまちづくり団体等から盛り上がってきている「森将軍塚古墳から一重山一帯にかけての里山整備」を起点に屋代駅~蔵のまち稲荷山~日本遺産・姨捨~戸倉上山田温泉~総合スポーツゾーン~戸倉駅をつなぐゴールデンルートの提唱などがある。市民からの提案等々、国が考えるコンパクトシティ構想に基づく中心市街地活性化戦略にとらわれない、地域の資源を基盤とした千曲市ならではのまちづくり提案だ。
また、現計画の総括と今後の展望を市民討議する場として「ちくま未来カフェ」「まちづくり文化祭」などが開催され、若者から高齢者、いろいろな立場を超えた幅広い市民の参加による「まちづくり会議」も開催され、自由闊達な新鮮な意見が出された。
正に千曲市を愛し、誇りに思いたい市民の意見だ。人とのつながり・交流による議論と真摯な行動がこれからの千曲市づくりの基本。これからの展開が楽しみである。