フォト&エッセイ 自転車のある風景returns(リターンズ) 第3回 Japan Bike Technique 2026上山田大会
今回は先日無事に終了したジャパンバイクテクニークについて書きたいと思います。2回程、JBT関連の話が続きますのでご了承ください。
去る6月6?7日、千曲市初開催の手作り旅自転車のイベント“ジャパンバイクテクニーク”は盛況のうちに全日程を終了した。総来場者数は300名を超え、地元新聞、公共放送でも取り上げられた今回のイベントは、いわゆるママチャリかロードレーサーなどのスポーツ自転車しか知らない一般の人々に自転車を自分で作るという楽しみ方もある事を知ってもらう恰好の機会となった。
当日は年季の入った自慢のオーダーメイド自転車で会場を訪れ製作者達にマニアックな質問を投げ掛ける愛好家グループや、最新のロードレーサーでトレーニング途中に立ち寄るサイクリングチームのメンバーもいたが、温泉街を歩いている観光客やたまたま通りかかった市民にしてみれば、舞台の上に自転車を並べて何をしているのだろう?くらいにしか思わないのが正直なところかもしれない。自作自転車は自転車ホビーの究極であると同時に、お客様からオーダーを貰って世界で1台しかないオリジナルの自転車を作るフレームビルダーという職業でもある。今回も登山と自転車を組み合わせて楽しむ自分なりのスタイルに合わせて、分解した自転車を背負えるようにバックパックまで自作してきた個人エントリーの参加者もいれば、分解した車輪の固定方法で特許を取得し、オリジナルブランドのオーダーに繋げることを目的に参加しているショップまでエントリーの目的はさまざまだった。
また、自転車の出来栄えもそれぞれで、高級自転車としてそのまま販売出来るレベルに仕上がっている自転車もあれば、塗装から組み立てまでかなり大雑把なものもあり、逆にこのイベントの懐の深さが感じられた。参加するビルダーだけではなく、大会を運営する側も自分の正しさだけを押し付けずに互いの良い部分を認め合う。数字に現れない部分も評価するこの大会は、速さが基準の競技とは別の世界線にあるほのぼのとした大会であった。

著者紹介
石黒靖彦 cafe自転車屋
マスター 屋代出身


