古墳時代の集落跡 屋代遺跡群 発掘調査現場説明会を開催

古墳時代の集落跡 屋代遺跡群 発掘調査現場説明会を開催

 市道一重山2号線の建設工事に先立ち進められている屋代遺跡群の発掘調査の現場説明会が1月26日に開催された。この埋蔵文化財調査は昨年9月から始まり、最初に平安時代(10世紀頃)の集落跡と水田跡が発掘された。千曲川が氾濫し甚大な被害をもたらした「仁和の大洪水」(仁和4年・888年)後に建設された竪穴式住居や墓が見つかっている。

 さらにその下の地層から現れたのは約1600年前の古墳時代の集落跡。複数の掘建柱建物跡が確認され、井戸もあったが生活の痕跡があまり見られず、供えられた高坏土器などから祭祀が行われていた区画だとみられている。特筆すべきは幅7mを超える大溝の存在で、大規模な土木工事であることから時の権力者が居住していた可能性もあるという。大溝は集落跡を囲む広範な方形になっているとみられ、今後の調査に夢が膨らむ。