「さらしなの里」復元住居の修理 更科小学校の6年生が作業を体験

茅を手で”すぐる”葉取りの工程

住居の茅の葺き替え

 千曲市羽尾にある「さらしなの里古代体験パーク」で3月5日、復元住居の修理が行われた。今回は地元更級小学校6年生の児童25人が総合的な学習の時間を使って参加。

例年だと10月に行われる縄文まつりに参加する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大により祭りが中止に。学校行事も少なくなるなか、ちょうど復元住居の修理のタイミングに合わせて手伝いを行うこととなったものだ。 作業は班ごとに分かれて小谷屋根の茅葺職人の指導を受けながら行われた。 

「茅葺はすべて土に還るもので出来ている」とか「ひとつの住居につき茅の束が1000本ほど必要になる」といった職人の説明にみな真剣に耳を傾けていた。 茅はパークの職員らが昨年11月に戸隠から2トントラックで運んできたもの。今回は特に傷みの激しい住居一棟を修理した。自分たちの手で束ねた茅を適度な大きさに切0そろえ、雨水がたまって腐った箇所に1人ずつ束を差し込んでいった。

児童らは職人の手を借りながら最後まで仕上げ、2時間近い作業で復元住居は見事に修復された。 この日の貴重な体験は児童らにとって忘れられない卒業前の良い思い出作りとなったことだろう。

丁寧にーつずつ茅を束ねていく