さらはにズム ちくま論説

さらはにズム ちくま論説

▼「連携しなくては、何も進まない」。この気持ちが、街の活性化に発揮されているのが、小諸市だ。かつて商都として栄えてきた。小諸駅も長野新幹線が開通するまでは、特急「あさま」が停車し、小海線のターミナル駅だった。駅近くの懐古園は、筆者が屋代小の5年のころ、遠足に行った。ゾウがいたり、「笛吹きおじさん」がいたり、わくわくするような場所だった。それが今やさびれてしまった。人口減少に伴って、駅前のにぎやかさは途絶え、商家や民家も老朽化が進んだ。「何とかしよう」と、有志「地域コミュニティ」と民間企業を結ぶことで小諸の街を蘇らせるために立ちあがった。まだ途上だが、少しずつ進んでいる。

▼千曲市はどうだろう。この猛暑の7月下旬、コロナ禍を経て4年ぶりに本格的に復活した戸倉上山田温泉の夏祭りは盛り上がった。4つの神輿が街を練り歩いた。稲荷山の祇園祭り、新調した神輿が見事に復活し、子供神輿も街を練った。来年は、まだまだ盛り上がる。ここでも街の人の「連携」が発揮されていた。

▼翻って、屋代南高校の統合問題でも、長野県教委の「決定」が最終決定だろうか。同じ目標に向かって、活動している方が「連携」して、少しでも見直しを求めていく。よくお互いに対話して、次の展開を考えていく。陰でできない理由も探すのは止めていこう。行政も巻き込んで、小さなことからでも「連携」して動かすと、力が湧いて来ると信じたい。